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目次 【時事】ニュース三宮紫穂 RSS三宮紫穂 口コミ三宮紫穂 【参考】ブックマーク 関連項目 タグ 最終更新日時 【時事】 ニュース 三宮紫穂 椎名高志先生原作の『絶対可憐チルドレン』の香水第2弾が発売です!2021年12月3日(金)より販売開始 - PR TIMES アニメ『半妖の夜叉姫』椎名高志によるコミカライズが決定! - 電撃オンライン サンデー『絶対可憐チルドレン』ついに完結! 古参ファンは『GS美神』の続編?... - まいじつ 椎名高志先生原作の『絶対可憐チルドレン』&『GS美神 極楽大作戦!!』の香水が同時発売!!2021年1月27日(水)より販売開始 - PR TIMES 『絶対可憐チルドレン』物語はいよいよ佳境へ 強く可憐な少女たちの成長を振り返る - リアルサウンド 【アニメ今日は何の日?】2月12日は『絶対可憐チルドレン』三宮紫穂の誕生日! 接触感応能力者(サイコメトラー)の女の子! - アニメイトタイムズ RSS 三宮紫穂 椎名高志先生原作の『絶対可憐チルドレン』の香水第2弾が発売です!2021年12月3日(金)より販売開始 - PR TIMES アニメ『半妖の夜叉姫』椎名高志によるコミカライズが決定! - 電撃オンライン サンデー『絶対可憐チルドレン』ついに完結! 古参ファンは『GS美神』の続編?... - まいじつ 椎名高志先生原作の『絶対可憐チルドレン』&『GS美神 極楽大作戦!!』の香水が同時発売!!2021年1月27日(水)より販売開始 - PR TIMES 『絶対可憐チルドレン』物語はいよいよ佳境へ 強く可憐な少女たちの成長を振り返る - リアルサウンド 【アニメ今日は何の日?】2月12日は『絶対可憐チルドレン』三宮紫穂の誕生日! 接触感応能力者(サイコメトラー)の女の子! - アニメイトタイムズ 口コミ 三宮紫穂 #bf 【参考】 ブックマーク サイト名 関連度 備考 ピクシブ百科事典 ★★ 関連項目 項目名 関連度 備考 参考/絶対可憐チルドレン ★★★★ 登場作品 参考/THE UNLIMITED 兵部京介 ★★★★ 参考/戸松遥 ★★★ キャスト タグ キャラクター 最終更新日時 2013-03-05 冒頭へ
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【作品名】なつくもゆるる 【ジャンル】エロゲ 【世界観】 本作の舞台は現代から10の72乗年の時間が経過した宇宙である。宇宙はもうすぐ終わる。 現代から10の32乗年後に陽子と中性子が崩壊し、元素と呼ばれるものは一つ残らず消えてしまい、 恒星も輝くことができなくなってしまっている。 ブレーンワールド仮説、超ひも理論より宇宙は無限に存在するとあるので1次多元となる。 人類は生き残っていたが、体を作る物質もなくなってしまったので、体を捨て心だけを残した。 心を維持するために超巨大ブラックホールからエネルギーを得ているが、 超巨大ブラックホールもまもなく蒸発してしまいなにも考えられなくなってしまう。 狭霧紫穂はこのエネルギーを利用して人類が体を捨てずにすむ可能性をブラックホール内の事象の地平線で シュミレートしており、主人公たちはその事象の地平線で生み出された夏休みを何度も繰り返している。 また、その解決策として主人公に別の宇宙に色々と運んでもらおうとしている。 超巨大ブラックホール:大質量のブラックホール。人類の心を維持するためにエネルギーを取り出している。 質量は約10の13乗太陽質量(1太陽質量=太陽1個の重さ=1.989×10の30乗キログラム) このブラックホールの事象の地平線で狭霧紫穂が発生するエネルギーを利用して 主人公たちの行動をシュミレートしていた。 事象の地平線では自分の重力を意識できないと粒子化する。 超ひも理論:宇宙の最小の単位はヒモである。ヒモの形で性質が変わり、開いた形のヒモはその2つの先端が 時空に繋がっているため、時空の中では動けても別の宇宙(時空)へ出て行くことができない。 ここでのイメージとしては時空(宇宙)は平面状の形をしており、その平面にヒモがくっついている。 しかし、重力(グラビトン)だけは閉じたヒモとなっており、時空とは繋がっていないので、 別の宇宙に出て行くことができる。開いたヒモの両端を閉じることができればそのヒモも出て行ける。 余剰宇宙:超ひも理論では無限の宇宙が存在しており、それぞれの宇宙(時空)は3次元の空間であるのだが、 宇宙内の3次元の方向ではなく、4次元の方向に移動することで別の宇宙に移動することが出来る。 そのための4次元の空間が余剰宇宙である。 余剰宇宙では自分の体の重力を認識してる人でないと体が崩壊する。 ただし、先にこの空間で先導している存在がいる場合は、後続の存在も問題なく移動できる。 宇宙ひも:宇宙の始まりのビッグバン直後の高温高密度の宇宙で、その膨大なエネルギーによって大量のヒモが生まれ、 それらが結びついたもの。長さは100億光年、超巨大ブラックホールで捕獲している。 ブラックホール内の時間を変えてループさせるができるが、タイミングよく回るには膨大なエネルギーが必要となる。 また、強い重力により時空を歪め、余剰宇宙への入り口を作ることも可能。 マンイーター:ホモサピエンスの亜種または上位種として誕生した新人類。見た目は普通の人間だが、 普通の人間が上位種であるマンイーターの近くにいると生物的なストレスを感じて自殺してしまう。 マンイーターの中には重力を感じることができる重力使いという存在がいる。 重力使い:マンイーターの中で重力を感じたり、操ったりすることができる存在。 周囲の物体が発している重力を感知して、周囲の状態を把握する、 重力の渦を発生させて攻撃する、ブラックホールを生成する、 別の宇宙に渡るなどの能力を持つ。 グラヴィティウォーカーとも呼ばれる。 【名前】当麻進with狭霧紫穂 【属性】意思を持った重力、因果律の作成者 【大きさ】当麻進は男子高校生並み。狭霧紫穂は小学生並み。 ただしどちらも重力だけの存在になっているので3次元的な大きさはないと思われる。 【攻撃力】重力だけの存在になっているので物理的な攻撃はできない。 【防御力】重力だけの存在になっているので物理的な干渉はうけつけない。 【素早さ】超ひも理論より時空とは繋がっていないので別宇宙に移動することが出来る。 3次元的な移動も一応可能か。その場合は男子高校生並み。 【特殊能力】 グラヴィティウォーカー:4次元の空間を歩いて別の宇宙に渡ることができる存在。 4次元の空間を歩けるが、自力では4次元の空間へは辿り着けないため、 ブラックホールと宇宙ヒモの力で時空を歪めて入り口を作ってもらった。 4次元の空間は自分の重力を認識している人でない越えられないため、 当麻進の役割は4次元の空間で因果律を運ぶための先導者である。 因果律:狭霧紫穂は事象の地平線でシュミレートした世界、宇宙の情報である因果律を持ち込んでいる。 現代から10の72乗年後の宇宙では、全ての元素が消滅しているため、宇宙や人類が終焉を迎えようとしてる。 そのため元の宇宙の因果律を元素が存在する宇宙に持っていき、その因果律を基に宇宙を復元しようとしている。 持ち込んだ因果律は到着と同時に情報が宇宙に広がっていき、元の宇宙を塗り替えて本作の舞台の宇宙になる。 時間ごと持っていくため、最初から舞台である夏休みの日のが存在していたことになる。 因果律の復元は一瞬の出来事であり、当麻進と狭霧紫穂もまた重力から元の物質に戻っており、最初からいたことになる。 【長所】ガチのSF作品。 【短所】設定の都合上ヒロインはロリしかいない。 【備考】重力だけの存在になり、狭霧紫穂を先導している状態で参戦。 【戦法】戦闘フィールド的に元素が崩壊していないはずなので、開始と同時に因果律が宇宙を塗り替える。 vol.94参戦 vol.96 803 名前:格無しさん[sage] 投稿日:2014/02/18(火) 11 18 49.71 ID 5e0y6krY 当麻進with狭霧紫穂考察 因果律操作により一瞬(0.5秒)で宇宙を塗り替えることで相手を倒せる概念存在 ただし倒せないと元の物質に戻ってしまうのでまず負ける やってることは坂東に近いな。塗り替える前に宇宙破壊してくる相手や宇宙よりでかい相手には勝てないので宇宙破壊の壁から下がる ○ハルヒ 塗り替え勝ち ○ギャラクシーアイズ 塗り替え勝ち ○パイロン 塗り替え勝ち ○角鹿荒人 塗り替え勝ち 大体勝てるので宇宙破壊の上を見る ×七瀬 宇宙内包サイズだから倒しきれないか。元の物質に戻ったところを殴られる ○アーサー 塗り替え勝ち ○王子 塊には巻き込まれるだろうが、塊の速度的に先に塗り替えが入る ×十代 改変耐性もしくは次元移動で倒せない ×一護 霊体なので倒せない ×世刻望 半分霊体なので倒せない ○ガイキング 塗り替え勝ち ×超田弦 倒せない ○ジム 塗り替え勝ち ×メビウス 霊体干渉可能 ×弥勒菩薩 大きさで倒せない ×イナズマン 改変耐性で倒せない ×マオ 霊体干渉可能 ×ハルギ 大きさで倒せない ×ヴァルバトーゼ 霊体干渉可能 ○エヴァ 塗り替え勝ち ○ラハール 霊体干渉ないのか。塗り替え勝ち ×那智タケル 霊体干渉可能 ×咲夜 霊体干渉可能 火田七瀬>当麻進with狭霧紫穂>王子=アーサー(ぼくはおこった) vol.94 613 :格無しさん:2013/12/24(火) 19 12 17.85 ID 3RSimrAS 今更だが、エロゲってなんでこう超設定多いんだw 614 :格無しさん:2013/12/24(火) 19 30 21.71 ID JpuJOLDG 611-612 パートナールール的には2人で参戦するには 「そのキャラの補助や能力維持のために必要」なのが条件 なので当麻進がどのように狭霧紫穂を先導しているのか書くべし 「当麻進の能力によって切り開いた道を狭霧紫穂が通る」なら駄目で 「当麻進の能力によって狭霧紫穂に移動能力が備わる」ならOKとかかな あと元素崩壊については環境ルールには 作中で最も都合の良い環境より都合の良い環境で戦うことはできない とあるから作中で「元素が存在しない宇宙」しかなかったら無理だけど 多分「元素が存在する宇宙に到着した瞬間の状態で参戦」でいけるはず 615 :格無しさん:2013/12/24(火) 19 43 48.36 ID Q0lQGv4j 自分が最も都合のよい環境で参戦することは可能でも別の環境で参戦している相手はその改変の影響は受けないんじゃないの? 616 :格無しさん:2013/12/24(火) 19 51 48.57 ID 6v1fYhcd それ言ったら復帰した藤井が涙目過ぎる気が 617 :格無しさん:2013/12/24(火) 20 11 51.75 ID M8QEirkQ 614 文章見た感じだと切り開いた道を狭霧紫穂が通るって見て取れるんだけど、 余剰宇宙では自分の体の重力を認識してる人でないと体が崩壊する、 というのがあるからそれを防ぐことも兼ねているって感じなんだけどこれはさすがに無理? 618 :格無しさん:2013/12/24(火) 20 24 36.60 ID JpuJOLDG 615 多分それはこんな感じでお互いをすり合わせるためのルールだから問題はないと思うんだけど 無制限で活動するために宇宙空間環境で参戦するウルトラマン 空気の衝撃波を発射する道具である空気砲を使うために空気のある環境で参戦するドラえもん お互い「無制限で活動可能」「空気を利用した攻撃が可能」という特性は完全に発揮できる そのため相手の存在している環境の特性は無視して(相手本人の特性を無視するわけではない) 「空気砲による攻撃は可能である」という特性のみ発生する なので狭霧紫穂の世界上書き能力は原理的に元素で構成されていない相手には その相手に対して上書きが発生しないので通じないんじゃないかなと思う 617 存在の維持のための予防線ってこと? それなら大丈夫・・・なのか? 619 :格無しさん:2013/12/24(火) 20 25 30.44 ID H+zUrRvv 因果律が宇宙を塗り替えるからって相手に何か影響を与えるのか? 相手のいる宇宙をこのキャラの宇宙で上書きするから相手はいなくなるよってこと? 621 :格無しさん:2013/12/24(火) 20 36 06.11 ID M8QEirkQ 618 やっぱ厳しい? 619 この作品の舞台の宇宙になるってことなので因果律の中の情報には対戦相手はないので結果的に消える って感じなんで相手もいなくなる 623 :格無しさん:2013/12/24(火) 23 17 25.51 ID Q0lQGv4j 618 なるほど これが通れば幽霊・精神体・概念存在あたり以外には常時世界改変が発動するのか 621 逆に言えば作品内のキャラなら消えないってこと? なんかメタっぽく感じるがこれも大丈夫なのか? 629 :格無しさん:2013/12/25(水) 02 06 41.90 ID Yok+p1Xo 623 それは藤井蓮の「自分が認めたもの以外常時世界改変による時間停止」が 「作中に存在しない対戦相手は自動的に時間停止対象に入る」のと 似たようなものだと思うし別に問題はないんじゃないかな ただし狭霧紫穂の因果律操作は「自身が所持している宇宙の情報に塗り替える」ものなので 元素や時間などの作中で存在していて対象に入っている(対象にできる)既知のものは塗り替えることができるが それこそ魔法や幽霊などの作中において存在せず対象に入っていない(対象にできない)未知のものは 塗り替えることができずそのままになると個人的には思う あとこれって「情報が広がる」だから放射系の常時能力だな
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,. - ──‐- 、 ,. '´ `ヽ、 / ,. -‐ } / ,. '´「_ノ . . . . . ノ ! ,.-‐一'" ̄´ `ヽ /\_ __, ィ´ ヽ / il i1. i1 l l l ', .l l l { { リ リ リ. l l l ! .l l l . .い-‐いぃ いぃ`ヽい ! i ! \い、_,.ゝ=テミゝ‐`ーゝr=テテミヽ . .! i ! `フハV l 1l l 1 F ! . ! l ! ,.イ〃.j. 、_りノ , _ _りノ ノノ ! .リ ヽ / 〃 ! ヽ 〃"´ l l1 l1 / .! 〃 ハ、 .._ 〃 . l. リ リ { . ', . . いぃ丶、 い . . . .ノ ノノノ `ー `ー-辷ニ辷ニ> __, ..ィ´辷ニ辷ニ彡'´ ,. - ─ ,/lハ 「( )ハ ノ L_ /l ノ´ ̄``ヽV L/,.'´ ̄`7´ ̄``ヽ /. l 二二ニ7 7 ニニ. / / ', /. . ! . ノ介L ノ / l 124スレ目(164日目)に登場。アルベルトと共にお天気研究所を襲撃していた銀河団の一員。 シオニーとファリエルとアリサたちの末妹で、ポケモン化された姉のアリサを手持ちとして連れている。 何らかの洗脳を受けている様子で、姉であるファリエルを見た途端半狂乱になってバトルを仕掛けてきた。 どうやら無常矜侍から付けられたスリーパーが洗脳と監視を担当しているようだ。 バトルに敗北し洗脳役のスリーパーが倒されたことで洗脳が解け、スナッチされたアリサ共々やる夫に保護された。 125スレ目(164日目)、アリサのリライブ完了後、シンフォギアの月読調とそのトレーナーであるゼシカという少女の情報を教えてくれた。 その後やる夫の手持ちとなったアリサについていくため黒の騎士団に加入する意向を明らかにし、承認されてやる夫の同行者となった。 アリサがやる夫の手持ちに入ったために手持ちのポケモンがおらず、いずれゲットしに行こうとしている。 130スレ目(175日目)、やる夫と共に213番道路に赴き、モルジアナとコアルヒーをゲットした。 131スレ目(178日目)、楠舞神社の鳥居前の参道の掃除をしている時、ウィル子や岸波白野らの告白に触発され、姉のアリサと同時に告白し恋人となった。 141.5スレ目(207日目)、他の姉妹と共に前首領派の日向ヒナタの尋問に同行し、旧交を温める。
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病室に全員が集まり、彼らはまず水とパンだけの味気ない食事を取り始める。 胸や腹に重傷を負っていた双葉も、存在の力による治療が功を奏したらしく、食事をとれる程度には回復していた。 そして食事の合間に情報交換が始まると、廃病院での出来事の当事者である双葉が話を進め、 事件を隠れて見ていたという紫穂がそれに補足していった。 が、話が佳境にさしかかるにつれて紫穂が発言する機会は増えていき、 最終的に彼女は双葉以上に事の経緯を詳細に語っていった。 錯乱したビュティが双葉を襲ったこと。 異能力者、イヴがビュティを殺したこと。 ブルーが姿を変えて、双葉を刺したこと。 イヴとブルーはグルであり、廃病院から一緒に逃げていったこと。 紫穂は今までの失態を取り返すように、様々な部分を誇張、 特にイヴとブルーが救いようのない悪人であるという点を強調して皆に話をした。 ただし、小太郎たちが信用に足るのかどうか分からないという点、 そして彼らのこれからの方針もつかめないという点から、 自分のサイコメトリー能力だけは完全に秘匿して話を展開させた。 仮にこの能力のことが誰かに知られたら、自分の優位点が削がれ、 今後の行動が大きく制限されることになってしまう。 殺し合いは始まったばかり。 最大の切り札を明かすのはこんな場面ではない、紫穂はそう考えていた。 「しかし、ここで起こったことに随分詳しいんやな。驚いたで」 「私は警察官の父の仕事を見てきた影響で隠れたり情報を集めたりするのは得意なの。 本当は双葉ちゃんがブルーたちと一緒にいることが分かったときに、すぐに接触しようかと思ったんだけど、 部屋から聞こえてくる話し声が穏やかじゃなかったから様子を窺っていたのよ」 紫穂の言葉に双葉が両腕を組みながら、うんうんと頷く。 「出てこなくて正解だったな。あの部屋ん中にいたのは、どいつもこいつもおかしいやつばっかりだった。 ブルーにイヴ、今度あったらただじゃおかねー……!」 キレてドロップキックをしたあなたも充分おかしいけどね、 と紫穂は思いこそすれ、口には出さない。 「それにしても、みんな私の言うこと変だと思ってないの? 私としては当然信じてもらいたいけど、身体を変形させたり、外見を変えたりする話なんて、 そう信じられるものではないでしょう?」 「俺の世界ではそういうことできるやつ結構おるからなー、 というか、ブルーっていうやつが使ってた歳変える薬、多分俺の世界のもんや。 俺も飲んだことあるから分かるわ」 「あたしも姉ちゃんがそういうの詳しいから何とも思わないな」 最重要事項である廃病院で起こったことが語り尽くされ、次に各自のこれまでのことが語られ始める。 双葉は北のモニュメントでのこと。 紫穂は改めて神社でのこと。 シャナと小太郎は先の襲撃のこと。 これらが滞りなく話され、長かった情報交換も終わりを告げようとしていた。 そして、集まった情報をもとに彼らはこれからの行動指針を練ることになるのだが……。 * * * 「目的地はB-7のタワーに決定ね」 病室内に凛としたシャナの声が響き渡り、一同は静まり返った。 二人の少女は惚けた顔でシャナを見つめ、残った少年はただ物思いに耽る。 そんな中、信じられないといった表情を浮かべながらもいち早く復帰し、おずおずと口を開いたのは紫穂である。 「あの……、シャナちゃん。私の話聞いてなかったの? そこって18時にリリスがやってくる場所なのよ?」 直接見たわけではないが、リリスの力をサイコメトリーで目の当たりにした紫穂としては、 自ら死地に赴くのは真っ平である。 「ちゃんと聞いていた。その上で行くの」 「そんな、自分から危険な場所に行かなくても――」 紫穂の言葉が途中でばっさりと切られる。 「危険? 違う、これは好機。ジェダの手下が出てきたなら、 徹底的に痛めつけて情報を搾り出すいい機会じゃない。これを逃す手はありえない」 シャナが微かに、しかし力強く微笑む。 アラストールの手がかりは未だに掴めないが、主催側の人間の所在を知ったことで自分がやるべきことを悟ったのだろう。 使命に燃える彼女は、嬉しくて堪らないといった様子まで見せている。 対する紫穂は、シャナに活力を奪われたかのように沈んでいた。 確かに紫穂は戦闘力のある頼れる仲間を欲していたが、シャナは少々じゃじゃ馬に過ぎたらしい。 組もうとした相手を間違えたかしら、と眩暈までしてくる有様だ。 しかも、尚も紫穂の苦悩は終わらない。 「お前らは先に行っててくれ。俺は神社の向こう調べてから追いかけるから」 小太郎の言にシャナが疑問を呈する。 「は? 何でよ? 18時にはネギもタワーに来るんだから先回りするべきでしょ?」 「それまでネギを放っておけいうんか? 冗談やない。 本当にあいつが首輪集めなんてしとるんなら、一刻も早くひっぱたいて目覚まさせんと」 「ちょっと待ってくれよ! 神楽はどうなるんだ!?」 二人の会話に双葉が割って入ったことで、室内は混迷を極めた。 これで紫穂を除く全員の行動方針が示されたことになる。 紫穂にとって都合が悪いことに、奇しくもここに集まった人間は皆、 協調性をどこかに置いてきたような我の強いものばかりだった。 まとめるとこうである。 気が空の小太郎はネギ捜索のために南東の神社周辺へ。 瀕死の双葉は神楽救出のために北のモニュメントへ。 そして肩に裂傷のあるシャナは南のタワーへ。 と、それぞれ向かいたいわけである。 本当なら紫穂はブルーを痛めつけるためにサイコメトリーで彼女の道筋を追いたいところだったが、 最早この状況でそんなことを言い出す気力など欠片も残っていなかった。 心理操作を行うどころか、各人あまりにもバラバラ過ぎる方針を聞き、紫穂は本格的に後悔し始める。 考えることを放棄し始めた紫穂の胸中に辛うじて渦巻くのは、「なるようになれ」という念だけだ。 そこまで頭を悩ませるなら別行動をとればいいだけのことだが、 生憎紫穂にはようやく見つけたシャナと小太郎という安定した戦力を手放す度胸がなかったのである。 「なァ、頼むよ! 一緒に神楽を助けに行って欲しいんだ! あたしのこと助けてもらっておいて、こんなことまで頼むのはムシが良すぎるってのは分かってる! だけど、あたしは神楽を見捨てたくないんだよ!」 「双葉、さっきの私と小太郎の話を憶えている? 神楽を襲ったやつは、十中八九さっき病院に来た銀髪と同一人物。 ……だとしたら神楽はもう、手遅れよ」 「けど……!」 双葉とて馬鹿ではない。 シャナと小太郎が告げた人物像は、神楽を襲った人間の特徴と合致する。 神楽がうまく逃げてくれていればいいが、今も殺戮が行われているこの島で、 そんな楽観論が通じることを前提とするのは死期を早めることになる。 死の恐怖に幾度となく直面した双葉には、そのことが痛いほどよく分かっていた。 だが、それで臆したり、割り切れたりすることができないのもまた、双葉の持つ一面だ。 双葉はどこまで行っても愚直で無力な、しかし真っ直ぐで強い心を持つ子供だった。 訴えかけるような不屈の視線は、フレイムヘイズのそれと比べても全く遜色などありはしない。 数瞬後。 その想いに折れたように、シャナは静かに口を開く。 「……行ったところで、神楽の死体があるだけかもしれない。 それでも行きたいの? その覚悟が、おまえにあるの?」 双葉はシャナの言ったことを噛み砕き、自身に問いかけ、揺ぎ無い答えを導き出した。 「……ある!」 答えるのに間があったのは返答に窮していたわけではない。 言葉に力を、そして決意を込めるために用いた時間だ。 真っ向から双葉の視線を受け止めたシャナはもちろん、小太郎と紫穂にもそのことはよく伝わった。 短い沈黙があり、ふ、と口の端を微かに吊り上げながらシャナが言う。 「決まりね。――小太郎」 「ん、何や?」 「ネギの捜索に行ってきてもいいわ」 「おぉ、急に話が分かるように――」 「ただし!」 シャナはそこで一旦区切り、 「16時。私と双葉は北の探索をして16時までに一度ここに戻るから、小太郎もそのときまでに戻ってきなさい。 その時間を過ぎたら、おまえが戻ってこなくても私はタワーを目指すから。いい?」 シャナの言葉を聞いた双葉はパッと明かりがついたように歓喜する。 「一緒に来てくれるのか!?」 「北のほうの探索のついでで良ければ、だけど」 もちろんだよ、と双葉ははしゃいで答える。 「そういうわけだけど、紫穂はこれからどうするの?」 「私は……」 問いかけられた紫穂はどう動くべきなのか迷う。 単独行動はありえない。いや、この先必要になるかもしれないが、今一人で動くメリットは少ないだろう。 ならば、誰についていくのか。 小太郎についていけば、運が悪ければネギたちとの再会が早まることになる。 ネギとコナンに再会しても恐らく口八丁でどうにかできるが、かといってわざわざ彼らとの接触を早める理由などない。 ならば……。 「私もシャナちゃんについていくわ」 かくしてそれぞれの行き先が定まり、彼らは廃病院を後にすべく準備を始める。 * * * 病院の北口にて、黒髪の少年と三人の少女が向き合う。 「それじゃ、俺は行くで」 「小太郎、ネギ以外の目的も忘れないようにしてよ」 「わかっとるって。ちゃんとアラストールのおっちゃんと、……梨々やったっけ? その二人も探してくるから」 廃病院を出る準備の最中。 双葉は院内で集めた包帯を自分のランドセルにしまうときになってようやく名簿に目を通し、 梨々が参加していることに気がついた。 そして、自分の間抜けさを悔やみながらも、慌てて小太郎の捜索対象に梨々のことを加えてもらったのである。 「紫穂、あんたはこの島に知り合いはいないのか?」 「……いないわ。だから、気にしないで」 双葉の問いかけに対し、紫穂は嘘をついた。 このことに迷いがないわけではない。いや、むしろ迷いしかないのかもしれない。 他人の心を見通せるはずなのに、今の紫穂は自分の心の中すら分からない。 この島に来た直後、紫穂は元の世界に帰るため、皆本のところへと戻るために、殺し合いに乗る覚悟をした。 今もそれは変わらない。いざとなれば、誰かを殺すことだって厭わない。 しかし、それにも例外が存在する。 『剣』の支配から解き放たれてしまった今の自分が、果たして本当に薫と葵を殺せるのか? 何者のせいにすることもなく、自分の意思で銃口を向けて、躊躇うことなくその引き金を引くことができるのか? 結局のところ、紫穂は怖かったのだ。 知り合いは誰もいない、双葉にそう返したのはそのため。 きっと、あの二人に会ってしまったら、自分は立ち止まってしまい動けなくなる。 全てを放り投げて、皆本のもとに帰るという選択肢をとることができなくなる。 何かがおかしかった。何も分からなかった。 なぜ、こんなに迷っているのか。 廃病院の事件を目撃したことで、決意を固めたはずだったのに。 なぜ、まだ何かに縋りつこうとしているのか。 その理由を知りたかったから、もやもやとしていた疑問を心の中に思い切り投げてみた。 直後、まるで見えない壁にぶつかったかのように、何かが手元に返ってきたような気がして。 そして、答えが見つかってしまった。 (――私は、みんなで生きて帰れるなんていう夢物語を、信じようとしている……?) シャナと小太郎と双葉。 愚かで命知らずな、しかし迷いの全く見えない彼らの言葉を信じたいと思い始めているのか? 心のどこかで、そんなことは馬鹿げているという冷笑が聴こえる。 そうだ、馬鹿げている。 ここがどこなのかも分からない上に、首輪で命を握られ、脱出する方法も不明。 それなのに。 リリスを倒して状況を打開する、そんな根拠もなにもない言葉を信じたいと思って――。 紫穂は首を何度も横に振る。 (違う、そんな甘言に溺れているわけじゃない! ただ、シャナちゃんや小太郎君が、どこまで主催者に抗えるのかを見物するだけ。 あの二人が本当に脱出の鍵を見つけるならそれに乗ってしまえばいいし、 無理ならとっとと捨ててしまえばいい、それだけのことよ!) 迷いの在りかは分かったが、迷いを抜ける道は見つからなかった。 岐路に立たされた紫穂は、自らの意思で進むべき道を決めることができない。 だから、一先ず分岐の手前に座り込んで、考えてみることにした。 時間や周りの状況の変化が、答えを示してくれると信じて。 * * * 「小太郎、重ねて言っておくけどおまえはもう本当に限界が近いの。 戦闘になっても無理せずに逃げに徹すること」 「あぁ」 「……本当なら、放送まで動かずに休みたかったところだけど」 「時間制限があるからな。ぐうたら休んで、大事なものを取りこぼすのはゴメンや。 おまえかて、そうやろ?」 「当然」 二人の顔に不屈の笑みが宿る。友のため、主催打倒のため。 果たすべきことが明確になった今、彼らが恐れるものなどありはしない。 「じゃあな。なるべく戻るようにするつもりやけど……」 「時間に来なかったら、本当に置いていくから。万が一、私と双葉と紫穂のほうが16時に来なくても、 先にタワーに向かってていいわ。18時に誰かがリリスに接触できないと、次にいつチャンスが来るのか分からないから。 優先事項を履き違えないようにすること」 「分かってる。気ぃつけてな!」 「そっちもね」 別れの挨拶を済ませて、小太郎は森の中へと駆け出して行った。 目的地がはっきりしている彼の足取りは、風にように速い。 黒一色の後姿が、あっという間に薄暗い深緑の世界へと消えていった。 「時間は有効に使いたい。私たちも行こう」 「そうね」 「あぁ。……神楽、無事でいてくれよ」 小太郎を見送った三人もまた、ゆっくりと北へ歩き出す。 激しい運動はまだできない双葉と、身体能力的には普通の子供である紫穂がいる分、 北の探索には時間が掛かるだろう。 そんな二人の先頭に立つシャナは、後ろからついてくる二人をちらりと見やった後、 自分は甘いのかもしれないと自らに問いかける。 今のこの状況。 正直なところ、北を探索するメリットなどあまりない。 “北に誰かいるかもしれない。アラストールがいるかもしれない。だから、北に向かう” 実に苦しい理由付けだ。 北という言葉を東西南のどれに置き換えても、それは何の問題もなく成立するのだから。 それでも、何の意味も持たなくても、彼女にとっては必要なものだった。 双葉に頼まれたから行く、などという慈善事業では自分の中のフレイムへイズが決して納得しない。 何でもいいから、大義名分の代わりになるものが欲しかった。 (やっぱり、甘さは捨てきれないのかな) 多分、双葉の傷を治した時点で決まっていたのだと思う。 人間で言うところの情というものを、消し去れないことが。 もう、自分は見ず知らずの人間を安易に見捨てることが出来なくなり始めている。 フレイムヘイズとしては欠陥品になりつつあるのかもしれない。 (アラストールやヴィルヘルミナ、悠二はどう思うかな……。使命を誤魔化そうとしている、今の私の姿を見て。 ……いや、そんなことを考えても仕方がない。迷わずに、一度やると決めたことは一つずつ片付けないと) 神楽を探す。リリスは倒す。首輪は外す。ジェダは討滅する。 そして……、生きて帰る。 全てこなすのは難題だが、掴んでみせる。 決意も新たに、魔神契約者は大地を踏みしめ、真っ直ぐと北へ伸びるアスファルトの上を歩く。 自分のあり方が分からない少女と、子供が持つにはあまりに強すぎる信念を持つ少女、二人の人間を引き連れて。 【B-3/廃病院北側、森の中の道路/1日目/真昼】 【シャナ@灼眼のシャナ】 [状態] 左肩裂傷&右肩刺し傷(処置済み)、疲労(中) [装備] マスターソード@ぜルダの伝説(重量感あり、使えない事は無い) [道具] 支給品一式(水少量、パン一個消費)、包帯、ビュティの首輪 [思考] 迷わずに、一つずつ片付ける。 第一行動方針:神楽捜索のため、北へ 第二行動方針:16時までに廃病院に帰還。その後18時までにB-7のタワーを目指す。 第三行動方針:コキュートスを見つけたい(アラストールと合流) 第四行動方針:小太郎の仲間(ネギとエヴァ)を探す 基本行動方針:ジェダを討滅する。 【吉永双葉@吉永さん家のガーゴイル】 [状態]:腹部の銃創と胸部の刺傷は塞がったが、激しい運動は禁物 [服装]:血のついたオーバーオール、腹部にカラフルな包帯。 [装備]:メガネ@ぱにぽに [道具]:基本支給品一式(水少量、パン一個消費)、コキリの剣@ゼルダの伝説、ショックガン@ドラえもん、包帯 [思考]:神楽、無事でいてくれ……! 第一行動方針:神楽捜索のため、北へ 第二行動方針:梨々と合流 基本行動方針:このふざけた殺し合いを終わらせ、脱出する 【三宮紫穂@絶対可憐チルドレン】 [状態]:スクール水着の上に全身タイツを重ね着 [装備]:ワルサーPPK(銀の銃弾7/7)@パタリロ!、七夜の短刀@MELTY BLOODスクール水着@魔法先生ネギま!、全身黒タイツ@名探偵コナン、 [道具]:支給品一式×2(水少量、パン一個消費)、デスノート(ダミー)@DEATH NOTE、血濡れの庭師の鋏@ローゼンメイデン、包帯 [思考]:成り行きを見守ってみるかな。 第一行動方針:とりあえず、シャナについていく 第ニ行動方針:誰も信用しない。状況に応じてステルスor扇動マーダーor対主催のどのスタンスもとれるように構えておく 第三行動方針:利用できそうな仲間を探す 基本行動方針:元の世界に帰るためには手段を選ばない。自分の安全は最優先。 [備考]:サイコメトリーを駆使し以下のことを知りました 1、神社で起こったコナン&ネギ&リリスの遭遇について、支給品を透視して大まかに把 握しました。先入観による勘違いあり。 2、廃病院内部で起こった事態について客観的に把握しました。表面的に透視していたの で、会話以外の細かい部分は見落としている可能性あり。 3、庭師の鋏を透視して、これがブルーの支給品でなかったこと、また動く人形の存在を把握しました。 【B-3/廃病院南側、森の中/1日目/真昼】 【犬上小太郎@魔法先生ネギま!】 [状態] 気が僅か、疲労(中) [装備] 手裏剣セット×12枚@忍たま乱太郎 [道具]支給品一式(水少量、パン一個消費)、工具セット、包帯、未確認支給品0~1 [思考] 時間が厳しいなぁ。 第一行動方針:神社、及びその周辺の探索。 第二行動方針:ネギやエヴァと合流 第三行動方針:16時までに廃病院に帰還。その後18時までにB-7のタワーを目指す。 第四行動方針:シャナのコキュートスと梨々を探す 第五行動方針:グレーテルの存在が気になる ※ビュティの遺体は病院の北側の敷地に埋葬されました。 ※4人とも、ブルーとイヴは悪人であると認識しました。 ≪142 原点 時系列順に読む 152 前に進もう≫ ≪143 Fighting orchestra/戦奏(3) 投下順に読む 145 明暗≫ ≪127 you-destructiv(後編) シャナの登場SSを読む 161 骨は囁く≫ ≪127 you-destructiv(後編) 吉永双葉の登場SSを読む 161 骨は囁く≫ ≪127 you-destructiv(後編) 三宮紫穂の登場SSを読む 161 骨は囁く≫ ≪127 you-destructiv(後編) 犬上小太郎の登場SSを読む 158 運命のルーレット廻して(前編)≫
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三宮紫穂のプロファイリング講座 プロファイリングとは犯罪において、現場の状況を元に犯人の人物像を特定していく技法である。本来ならば、過去のデータや心理学を用いて、推理する事が必須だ。 だが、最新の技術を使えばそのような面倒な事を大幅に省略する事が可能となる。今回はそれを紹介しよう。 ―― この殺し合いの中で三宮紫穂が冷静さを取り戻す事ができたのは、皮肉にも死体を見つけたからだ。 制服からすれば中学生か、もしかしたら高校生の女の子。 死因は胴体と首が分かれている事。 そして、血が地面に撒き散らされ彼女の首輪は持ち去られている。 「……うっ」 それを見て始めて、これが殺し合いなのだと実感できた。 “ザ・チルドレン”のチームメイトである明石薫と野上葵の顔を思い浮かべる。 一人しか生き残る事ができないという現状、自分が生き残りたければ……つまり―― ――殺すしかない? ブンブンと首を振る。 現実逃避気味に、死体へと手を伸ばす。 これが彼女の接触感応能力者(サイコメトラー)レベル7としての能力だ。 触れた対象の現在・過去の情報・思考を読み取る事ができる。 この殺し合いでどうすれば良いか分からなくとも、この状況を作った下手人が近くに居る事は分かる。 その情報だけは何としても読み取らなければならない。 ―― 初春飾利はこの殺し合いに動揺しつつも、はっきりと殺し合いに乗らない意思を持っていた。 この状況を打開しようとするのに、まず彼女は島にあるかもしれないコンピューターを利用しようと考えた。 線がどこかに繋がっている保証は何処にも無いが、何らかのデータは残っているかもしれない。 何らかの強引な手段で外に繋げる事ができるかもしれないし、或いは主催者に対して何らかのハッキングを試みる事ができるかもしれないという思惑だ。 全て希望的観測に過ぎないが、この殺し合いに乗らず、主催者を逮捕しつつ全員で帰るにはその方法しか取れない。 懸念はいざという時の戦闘力が皆無だった事と、友人もこの殺し合いに参加していた事だ。 その点に関しては、幸運を祈るしか無かった。 一先ず、現在地点を把握した初春はコンピューターのありそうで近い場所である地図で言えばカメユーデパートを目指す事にする。 人も集まりそうな場所で、場合によっては防衛拠点を構築する事が出来るかもしれなかった。 別の参加者に出会ったのはその道中だ。 元々、初春は運動神経も無くクタクタになりつつ進んでいた所を、横からトランプを持った怪しげな金髪の男に話しかけられた。 「やぁ、こんばんは♠」 「……こ、こんばんは」 男は控えめに言って変態的な格好をしていた。 この場が殺し合いである事もあり、初春の言葉は自然と硬くなる。 一方で、男の方は特に警戒もしてないようで気安く話している。 「ねぇ君、ボクはこの殺し合いを開いた奴等を倒すつもりなんだけど、ちょっと協力してくれないかな♥」 「は、はい……私もそのつもりです」 瞬間 「そ、ありがとね♥」 「……え?」 一瞬で男は初春との距離を詰め、信じられない事にトランプカードで首を切り落とす。 痛みも感じないであろう、即死だった。 ―― 「……え?」 紫穂が読み取った情報の最後が余りにも唐突な事もあり、思わず声を漏らす。 それでも、名前まではわからなかったが、犯人の顔・姿までは把握した。 重要な事はそれだけじゃない。 初春飾利はこんな殺し合いに巻き込まれても、自身の正義を為そうとした。 それを考えると、紫穂は先程までに混乱状態にあった事が恥ずかしく思えてくる。 どうすればいいかという指針も、しっかりと読み取る事ができた。 3人揃えばこの殺し合いも打破できる筈……そんな大事な事まで紫穂は忘れていたのだ。 初春飾利がやろうとしていた事はこの三宮紫穂が引き継ぐとしよう……そう思えた。 もう一つ、初春の友人の情報も読み取る事が出来た。 レベル5の電撃使いとレベル4の瞬間移動能力者と考えると、“ザ・チルドレン”のメンバーと比べてやや劣る印象を受けるが、それでも信頼でき頼りになる人物であるという思念が残っている。 そして、心配されるのは初春の親友である佐天涙子。 彼女は無能力者であり、一刻も早く保護する事が必要になるだろう。 男についても気になったが、残念ながら移動方向も分からない。 紫穂はカメユーデパートを目指して進もうとして……振り返る。 そして、屈んで初春の腕についている腕章を拝借する。 サイコメトラーである紫穂は、これに初春の一番強い想いが篭っている事が理解できたからだ。 「……あなたの死は無駄にしないわ」 ―― このようにサイコメトラーならば一瞬にして犯人の特定、当時の現場の状況の情報を読み取るのが可能である。 欲を言えば凶器や犯人の所有物があれば、犯人視点での事件の状況を読み取る事が出来たであろう。 また、予備知識が足りなければ誤解を生む可能性がある……今回で言えば、別の世界のレベル5・レベル4を自分の世界基準で考えてしまったように。 しかし、使える人間が非常に限られているという大きな欠点を除けば、プロファイリングにおいて非常に有用な技術なのである。 そして、最も重要なのは――死人の意志を無駄にしないという事である。 【初春飾利@とある魔術の禁書目録 死亡】 【F-8/一日目-深夜】 【三宮紫穂@絶対可憐チルドレン】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3、ジャッジメントの腕章 [思考・行動] 基本方針:皆と合流して、主催者を打倒する。 1:デパートに向かって、コンピューターを探す 2:薫、葵、御坂美琴、白井黒子、佐天涙子との合流。気は進まないが兵部京介との合流も考え中。 3:ヒソカ(名前は知らない)に対しての警戒。 [備考] ※初春飾利の友人関係と大体の能力について知りましたが、レベルについての世界観の違いによる誤解があります。 【ヒソカ@HUNTER×HUNTER】 [状態]:健康 [装備]:ヒソカのトランプ(53/53) [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~5、初春飾利の首輪 [思考・行動] 基本方針:??? 1:??? 2:??? 3:??? [備考] ※細かい方針や思考は次の書き手さんにお任せします。 ジャッジメントの腕章@とある魔術の禁書目録 能力者の学生である風紀委員(ジャッジメント)の人が身につけている腕章。 盾のマークのある腕章である。 これはランダム支給品ではなく、最初から初春飾利が付けていたものである。 ヒソカのトランプ@HUNTER×HUNTER 元々ヒソカが武器として使用しているトランプ、本人支給。 材質不明だが、少なくとも人を殺したり、切り刻むのには十分な硬度を持つ。 本ロワにおいては各種絵柄の数字全てとジョーカー1枚が支給されている。 時系列順で読む Back 父と娘 Next 壊れた幻想 投下順で読む Back 父と娘 Next 壊れた幻想 GAME START 三宮紫穂 [[]] GAME START ヒソカ [[]] GAME START 初春飾利 GAME OVER
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三宮紫穂の憂鬱(前編) ◆IEYD9V7.46 『病院の探索は私がしてくる。小太郎は大人しくここで休みながらそいつの容態を見ていること』 何やそれ勝手に決めんなという小太郎の反論を早々と無視し、シャナは病院内を散策し始めた。 真っ先に向かうべき場所は既に決まっている。グレーテルがシャナたちに襲撃をかける前に銃声があった一階の廊下だ。 先の襲撃で、時間を大幅に浪費してしまっている。 ケガをして動けない人間がいたとしたら、手遅れになっているかもしれないほどの時間だ。 そもそも、仮に生き残りがいたとしても、幾多の銃声や破砕音が轟いた院内にいつまでも留まる人間はいるだろうか? 誰もいないか、それとも死体が転がっているか。 調査を買って出たものの、シャナはこれからの成果に大した期待など寄せていなかった。 逃げ場のない血の臭いが鼻腔をひどく刺激する。 一階の、とある場所にたどり着いたシャナを最初に迎えたのは詰まるような鉄の臭いだった。 そこにはバケツをひっくり返したような、目が痛むほどの赤が床や壁にこびりついている。 恐ろしいことに、それは廊下の惨状に文字通り色を添える程度の前座に過ぎない。 異形の光景。その中心は、血の池の中に浮かぶ、上半身と下半身が泣き別れになった少女の遺体のほうである。 さしものシャナも表情を一段と険しくした。 誰かが死んでいるかもしれないという予測はしていたが、その死体が一刀のもとに半身を両断されているとは、 予想だにしなかったからだ。 いかな名刀を用いようとも、素人にこんな芸当はこなせまい。 実のところ、シャナは闘争を日常としてきたが、人間の死体を見たことはあまりない。 というのも、彼女は封絶という自在法が開発された以降に誕生した、近代のフレイムヘイズだからだ。 封絶とは一種の結界である。 極少数の例外を除けば、封絶内において動けるのはフレイムヘイズと、 その宿敵たる紅世(ぐぜ)の徒(ともがら)だけだ。 遥か昔には卓越した技術を持つ人間が徒を倒すという事例もあったが、 封絶が紅世の住人に広まってからは、人間は無自覚のうちに一方的に狩られるようになった。 そして、徒に存在を喰われた人間は、最後には死体も残らずに世界から消えることになる。 ゆえにシャナは床に落ちている死体を見て、喰い残しがあるなんて珍しいという感想を一瞬持ち、 すぐにここはいつもの戦場とは違うのだと思い直した。 そう、いつもとは違う。 自在法の基礎とも言える封絶の展開ができないのだから。 ジェダがどのような手を用いて、封絶の展開を妨害しているのかは判別がつかないが、 なぜ、妨害したのかを推測することは容易である。 一つは、恐らく興を削がれたくなかったからだ。 封絶が展開可能であれば、徒がそうしているように、人間を一方的に狩ることができる。 この殺し合い、過程に意味があるのか結果に意味があるのかは分からないが、 フレイムヘイズによる一方的な虐殺を、ジェダは望んでいないのだろう。 (尤も、シャナはジェダの意に沿って虐殺するつもりなどさらさらなかったが) そして、もう一つ。あるいはこちらが本命か。 封絶が別の意味でゲームを破綻させ得ると、ジェダは考えたのかもしれない。 封絶には『外部からの干渉を妨げる』という性質がある。 であるから、フレイムヘイズと徒は封絶を挟んで内と外で戦うことはなく、 たいてい同じ封絶内で戦闘を行っているのである。 ジェダの力がどういったものなのかは未だに判別できない。 だが、もしジェダによる首輪の遠隔爆破命令を防ぐことができるとしたら、 シャナの知る限り封絶を置いて他にはなかった。 何も、会場全体をカバーするほどの大規模な封絶を展開したいわけではない。 天目一個がそうしていたように、人間の周囲を覆う程度、 最悪首輪の周りだけでも展開できれば、目的は達成できる。 だが現実は厳しく、ジェダの準備は周到であった。 基本にして切り札でもある自在法は、発動の気配すら現れてくれない。 もどかしさを感じたシャナは不満を押し出すように溜息をつく。 再びむせるような血の臭いと、宙を漂う古い埃が鼻を強くついた。 顔を僅かにしかめ、しかしすぐにそれを掻き消し、表情を引き締める。 いつまでも悩んでいるわけにはいかない。 目の前に、やらなければならないことがあるのだから。 シャナは眉尻を強く吊り上げ、口を真一文字に結び、改めて臭いの元凶である死体を眺めて呟く。 「おまえは確かに死んでいる。だけど、分かる? おまえはまだここにいるの。まだ、存在が残っている。 その証拠におまえは死んでいると私が認識できるのだから。 存在が消えたら、生きた証も死んだ事実も残らない」 死人は答えない。そんなことはシャナだって当然理解している。 これは会話でも命令でもなく、頼み、あるいは許可の取り付けだった。 これからシャナがすることに対しての。 「私はおまえが誰なのかは知らない。 けど、おまえがここにいたこと、ここで死んだことは私が今心に刻む。 ……だから、悪いけど協力してもらう」 死体を説得するかのようだった。 断りを入れたシャナは右手で死体の上半身の二の腕を掴み、左手で下半身のふくらはぎを掴む。 そして、それら両方を持ち上げ病院の北側の出口を目指して歩き始めた。 持ち上げた遺体から乾ききっていない血がポタポタと垂れて廊下を汚し、赤い斑点が軌跡を残していく。 「我ながら貧乏臭いなぁ……まぁ、文句言ってもしゃあないか」 ぼやきながら、小太郎は病室から廊下へと出るべく、扉を開けた。 その目的は先の戦闘で投げた手裏剣の回収という、単純にして少々情けない理由だった。 かっこ悪いとか、せこいなどと見栄を張っている場合ではない。 気が底を尽きそうな現状、利用できるものは何でも利用するべきなのである。 本来なら、回収に出向くのはシャナが戻ってくるのを待ってからのほうがいいが、 彼女が病院をどのくらい探索してくるつもりなのか判別がつかない。 だいたい、シャナがこちらの反論を聞かずに勝手に出て行ったのだから、 大人しく言うことを聞く理由などどこにもない。小太郎はそう考えた。 それに、一度思い立った考えを押さえ込めるほど、彼は大人ではなかった。 「少しだけ、や。すぐに戻れば文句はないやろー」 そう言って、小太郎は扉を閉めて、先ほど戦闘があった場所へと歩き始めた。 小太郎が出て行ってから数十秒後。 ガチャ、という音を立てて病室の扉が再び開かれた。 「接触する前に得られるものは貰っておかないとね」 病室に忍び足で入ってきたのは黒タイツの少女、三宮紫穂だ。 シャナと小太郎への接触の機会を何となく逃してしまっていた彼女は、サイコメトリーで 病室の様子をずっと窺っていたのである。 そして今、小太郎とシャナの両者が出て行ったのを見計らって、 こっそりと情報を掠め取るつもりでやってきたわけだ。 「まずはこの子。双葉ちゃんだっけ」 そう言って、紫穂はベッドの上で寝息を立てる双葉の額に手を当てる。 ここに来てからサイコメトリーの調子は悪いが、浅い層の記憶を読み取るくらい、紫穂にとっては造作もない。 (吉永双葉。錬金術、動く石像ガーゴイル。特殊な技術がある世界みたいだけど、本人は喧嘩っ早い普通の女の子。 知り合いは……梨々=ハミルトン? 確かこの子の名前は名簿にあったわね。 ここに来てからは……、神楽という子を助けようとして、……ってこの銀髪の子はさっき病院に来た子?) しばらくして、紫穂は静かに手を離す。 事件の被害者の情報はあらかた掴めた。 加害者であるブルーはすでに廃病院をあとにしているのだから、次に調べるべきは凶器だ。 幸いなことに、双葉を刺した鋏はベッドの横にある机の上にポツリと置かれていた。 紫穂はしめたとばかりに鋏を持ち、意識を集中させる。 物体の情報を読み取ることは人間と比べると容易で、瞬く間に鋏の記憶が流れ込んでくる。 (ただの鋏かと思ったけど……まさか人形の持ち物だったなんて。 ホント、何でもありだわ。 この鋏が誰に支給されたのかは、と……。なるほどね、ブルーが誰かの持ちものを奪ったのかしら? ということは、あの子はすでに誰かを殺しているのかもしれないわね) ブルーに会ったときの土産話が増えたことに、紫穂は笑みを浮かべる。 本人しか知りえないはずの、しかし絶対的な事実を指摘されたとき、ブルーはどのように取り乱すのだろうか。 そのことを考えると、楽しくて仕方がない。 普段はバベルの下で警察の捜査の手伝いという、言ってみれば正義の行いばかりしてきたから余計にそう思う。 誰にも縛られず好き勝手に力を使い、他人を陥れるシナリオを練ることは背徳的な楽しさがあり、紫穂はそれに没頭した。 ふと、冷静になって今の状況を考えてみる。 ――これは、もしかしたら千載一遇のチャンスなのではないか? 実力者たる小太郎とシャナはここにいない。 自分の手の中には、一振りの鋏。 そして背後にいるのは、意識不明の少女。 紫穂の喉がごくりと唾を嚥下する。 人を殺すのに、これ以上の好機があるだろうか。 方法は至って簡単だ、先ほどブルーが刺した場所と同じ場所を、 手に持っている鋏で同じように刺せばいい。 いや、治りきっていないのだから刺すというよりは表面を撫でる程度でも充分。 実行可能な計画であると意識するたびに、手中の鋏に必要以上の力が入り、カタカタと震えてくる。 紫穂は恐怖と高揚感が入り混じった感情を、制御できなくなり始めた。 暴れ馬の手綱を握るように、必死で自身に言い聞かせ、なだめようとする。 駄目だ、これでは肉に刃を突き立てることなどできない。 何とかして震えを止めないと……、そうだ、深呼吸をすればいい。 深呼吸を三回してから、振り返ってそのまま胸の辺りに突き刺せばいい。 そうだ、そうしょう。 深呼吸一回目。頭の中をすっきりさせて、今からやることの整理。 深呼吸二回目。手の震えが少し治まってきた。大丈夫、これなら三回目と同時に――、 「ん……、何で、あたしは……生きているんだ?」 突然の声に、心臓が跳ね上がる。 反射的に振り返ると、意識を取り戻した双葉の姿があった。 双葉はベッドに横たわったまま、まだ焦点が合わさりきらない双眸を紫穂に向けて尋ねる。 「あんたが……助けてくれたのか?」 言葉を何一つ用意していなかった紫穂は焦りながら、 「……違うわ。今、あなたを助けた人たちを呼んでくるから少し待ってて」 「あ、待っ――」 ボロを出さないように、逃げ出すのが精一杯だった。 病室の扉をバタンと閉めてから、紫穂は早まる鼓動を落ち着かせようと胸に手を当てる。 (……私も、まだまだね。あんなことで取り乱すなんて。……でも、よくよく考えてみたら、 今双葉ちゃんを殺したら、シャナちゃんや小太郎君と合流しづらくなるかもしれなかった。 なら、今はこれで良かったのかもしれないわね。そろそろ覚悟を決めて、あの二人に接触してみるかな) 不測の事態に後押しされる形で、紫穂は決意し、歩き出した。 紫穂はサイコメトリーで得られた情報に絶対の信頼を寄せている。 そして、自分の描くシナリオが完璧であると信じて疑っていない。 先ほど偶然双葉が目覚めたことも、想定していなかったこととはいえ、とるに足らないことだと思っている。 確かに、これは些細なことだった。 だが、どんなに小さなことでも、積み重なれば話は違う。 場合によっては、状況に合わせて常に修正を繰り返しながら進まねばならないときもある。 そのことに気が付かなければ、思い描く脚本は根底から破綻することだってあり得るのだ。 掛け違えたボタンは、どこかで直す必要があるのだから。 * * * 「三枚目、と。これで全部やな」 二階の乱雑とした一室。そこには回収した手裏剣をしまいながらニコリと笑う少年の姿があった。 犬上小太郎である。 笑みによって、常人よりも目立つ犬歯が更に強調されている。 「さて。シャナに見つからんように戻らんとな」 広くない廊下であるから、目的のものはすぐに見つかるだろうと思っていたのは大きな間違い。 廊下にはシャナとグレーテルが破壊した扉の破片や、崩れた壁が散乱していたからだ。 それでも、廊下に落ちていた二枚の手裏剣を見つけるのはまだマシだった。 問題は最後の一枚。 これだけは廊下ではなく、シャナがグレーテルに接近するために散々荒らした部屋の中にあったのである。 そのため、三枚の手裏剣を見つけるのに思いの外手間取ってしまった。 小太郎は両腕を天井のほうへと思い切り伸ばして疲労感を拭いながら、何となく部屋の窓を通して外を見る。 (そういえば、さっきも外を眺めたからあいつの襲撃を避けられたんやな) 小太郎は少しのんびりとした気分で、緑に埋め尽くされた景色を楽しむように窓の外を眺める。 つい先ほど、シャナとともに命の危機を乗り越えたばかり。 襲撃がそう連続で起こるはずがない、そもそもこんな森の中にそうそう人が来るはずなど――、 途端、小太郎の表情に緊張が刻まれた。 予想に反して、誰かが病院の敷地内を歩いていたからだ。 その人物は長い黒髪で、堂々とした立ち振る舞いを見せる、だけど少々背が低い女の子で――、 「って、シャナやないか。脅かすな、まったく……」 軽い文句が口をついて出る。窓を隔てているため、当然彼女には聴こえていないだろうが。 「しかし、あいつ外に出て何やっとるんや?」 病院内の探索はもう済んだのか? 何か外に出なければならない理由があったのか? どこか腑に落ちない小太郎は目を凝らしてシャナを観察する。 右手と左手、それぞれの手で何かを持っている。 左手の何かは見間違いでなければ靴を履いているように見えた。 右手の何かは錯覚でなければ桃色の髪の毛が生えているように見えた。 右と左、両方を足せば一人の人間になるような気がした。 小太郎は息を詰まらせる。 喉がカラカラに干上がっていく、だというのにそれとは対照的に全身からは嫌な汗が噴出してくる。 金縛りにあったように、身体が動かない。 小太郎が唖然としている中、シャナはふいに脚を止めた。恐らく、まだ小太郎には気付いていない。 シャナは両手に持っていた人間だったものを地面に置き、ランドセルから何かを取り出した。 両刃の西洋剣、マスターソードだ。 シャナは取り出した剣を頭上高く掲げる。 木々を縫って辿りついた日の光が、刀身を微かに煌かせた。 光を受けた剣。剣を振り上げた少女。 彼女の眼下。地面に横たえた人間の上半身。 その構図が何を意味するのか。分からない小太郎ではない。 だから小太郎は窓を壊さんばかりの勢いで乱暴に開けて、2階から躊躇なく外へ飛び出し。 そして、叫んだ。 「やめ――!」 遅かった。シャナは叫びよりも早く、マスターソードを振り下ろす。 小太郎の予測と違わない、断頭台の如き光景が広がる。 ぐちゅり、と水っぽく聴こえたのは首の肉が潰れる音。 あまりにも生々しいその音は、未だ少女の体内に血が詰まっていたことを教えてくれた。 剣が首を断ち切り、地面にめり込んだ後、ドロッとした赤い液体が少しだけ染み出し、その勢いはすぐに弱まった。 小太郎は二階からの跳躍を終え、地面に着地する。 そこで一瞬たりとも立ち止まらない。 その勢いのまま、シャナのほうへと駆け寄り、今しがた首を落とされた少女の遺体を見た。 遺体の皮膚の色や状態、死斑の様子からシャナが探索中に殺した人間ではないだろうという予測はついた。 恐らく、この少女が廃病院の最初の戦闘の犠牲者だったのだろう。 ならばなぜ、シャナは死体を損壊させたのか? 小太郎にはそれが分かった。 短い付き合いながらも、シャナの性格は掴めているから。 だからといって何も言わずに、容認するわけにはいかない。 「……一応訊いとこか。どういうつもりや?」 「病室で待っているように言ったはずだけど?」 「はぐらかすな」 互いに、視線は逸らさない。 一歩も引かないという意思を前面に押し出し、にらみ合いが始まり……、 しかし長くは続かない。 緊迫した雰囲気に耐えかねたというよりは、こんなことをしても時間の無駄だとばかりに口を開いたのはシャナだった。 彼女は自らの手で首を跳ねた遺体を指差し、 「一階で死んでいたコイツを見つけた。多分、拡声器や銃を使っていたのはコイツね。 死体の近くに幾つも弾痕があった。さっき私たちを襲った銀髪がコイツを殺したのかどうかは分からない。 まぁ、アイツが持っていた槍を使えばこんなふうに強引に切断――」 「ちゃうわ! そんなこと訊いているわけやない! 俺は何でおまえがこの子のことバラしたのかって訊いとるんや!」 言葉に苛立ちが乗り始める。対するシャナはあくまで冷静だった。 やれやれとでも言いたげに、冷たい瞳をたたえながら答える。 「首輪を外すにはサンプルがあったほうがいいに決まってるじゃない。そんなことも分からないの?」 予想通りの返答が来たことで、小太郎は憤りを隠せない。 まただ、またこの正論だ。吐き気がしてくる。 首輪を外すためには予備があったほうがいい。 だが、誰かを殺して手に入れるわけにはいかない。 ならば、死んでしまった人間から盗るしかない。 小太郎だって分かっている。綺麗事だけでは、生きていくことなどできない。 ましてや、ここは誰しもが死と隣り合わせの島なのだから。 それに小太郎自身、幼いころから汚いことは散々見てきたし、自らその片棒を担いだこともあった。 だけど。 ネギと出会った今の自分が、死んでいるとはいえ人間を解体するという行いを、 易々と肯定するわけには行かなかった。だから、 「お前のそういうところが気に入らないわ」 そう吐き捨て、小太郎は院内へ戻ろうと歩き出す。 質の悪い不良のように、両手をポケットに突っ込み、背中を丸めて足早に歩を進める。 そんな小太郎の背に、 「――はっ!」 短い、しかし力強い声が届いた。 大した興味もなかったので首だけで振り返ってみると、 シャナが逆手に持ったマスターソードを地面に突き立てていた。 それから数瞬の後。 ボン、という破裂音が響き、小規模な爆発と共に土と草が飛び散り、地面に穴が穿たれた。 その行動を不可解に思った小太郎は、脚を止めて、今度は身体ごと振り返る。 地面とシャナを交互に数回見やってから、やはり行為の意味が分からなかったので、 心に浮かんだ疑問をそのまま口から出してみた。 「……何をしとるんや?」 「対価よ」 「対価?」 やはり意味が分からない。続きを催促しようとしたが、 それよりも早くシャナが口を開いた。 「私はコイツから首輪を奪った。だから、その対価としてコイツを埋葬してやるの。 墓を作るくらいでコイツが許可をくれるかは分からないけど」 返答を聞き終えた小太郎は、それから逡巡し、 「……対価、か」 シャナの言葉を反芻してみた。 すると、小太郎は自覚できるくらい自分の険の表情が薄らいだのを感じた。 そして更に数秒考えて。 無言のまま墓穴へ近づき、自然と遺体を埋める手伝いを始めた。 その様を見たシャナは不敵な笑みをたたえながら、挑発的に口を開く。 「病室に戻るんじゃなかったの?」 「うるさいわ。おまえのやり方は気に入らんけどな、 死んだ人間をこのまま野ざらしになんかできないっていうのは俺も同じや」 「だいたい、何で外に出てきたのよ? 何度も言ってるけど病室で待ってるように言ったでしょ?」 「俺はそれを認めた憶えはないで。おまえが勝手に決めただけやないか。 とっととこの子のこと埋めて戻ればええんやろ」 シャナはまだ何か言いたげな様子だったが、どうにか押さえ込んだらしい。 二人は黙々と少女の墓を作り始める。 * * * 数分後。 少女を埋めるのに、長い時間はかからなかった。 人間大の穴を掘るという難儀な工程は、シャナが地面を爆破してあっという間に済ませたし、 遺体を穴に入れた後に土を被せるという工程も、二人がかりだからすぐに終わった。 出来上がったのは墓と呼ぶにはあまりにおこがましい粗末なもので、盛り上がった土だけがその存在を主張していた。 二人は、不自然に高くなった地面を見ながら、それぞれ思いを馳せる。 シャナはビュティの名が刻まれた首輪を丁重に自分のランドセルにしまいこみ。 小太郎は眉尻を少し下げながら誰にあてるでもなく言葉を発した。 「結局、この病院で何があったんやろな……」 「あいつが起きないことには何も分からないわね」 「――教えてあげましょうか?」 第三者の声が響き、小太郎とシャナは振り返る。 病院の外壁、くすんだ灰色を背にして、一人の少女が立っていた。 「そんなに警戒しないで。私は三宮紫穂、あなたたちの敵ではないわ」 紫穂は両手を挙げて、敵意がないことを強調し、言葉を続けようとして――、 突然、ふわっと吹いた風に目を瞑る。 紫穂が次に目を開いたときには、視界の半分近くを銀色が陣取っていた。 一足飛びで間合いを詰めたシャナが持つ、マスターソードである。 フェミニストを自称する小太郎は、見知らぬ少女にいきなり刃を突きつけたシャナに対して、 「また、シャナの病気が始まったんか……」 怒るのではなく、呆れていた。 憤りよりも先に、あぁ、こいつはこういうやつやもんなー、というある種の諦めが湧いてきたのだ。 もっとも、シャナが理由もなく危害を加えるわけがないという信頼があるから、焦ることなく見物しているわけだが。 シャナは脱力した小太郎を尻目に紫穂を凝視し、 「気に入らない」 開口一番、威圧感を乗せてそう言い放った。 目前に構えられた剣と相まって、全身が軋むような悪寒を感じる紫穂。 しかし彼女は、ここで屈するわけにはいかないとばかりに奮起して言葉を搾り出す。 「……会ったばかりなのにひどい言いようね。何でかしら?」 「理由は二つ。一つは、おまえが今までずっと病院内に隠れて私たちのことをコソコソと監視していたから」 紫穂の呼吸がほんの一瞬だけ確実に止まった。 なぜ、監視していたことがばれたのか? 自分がサイコメトラーであることを知る人間は、薫と葵しかいないはずなのに。 まさか、シャナもサイコメトラー、あるいはそれに準ずる能力の持ち主なのか? 「あー、やっぱ気のせいやなかったんやな。病院の中に絶対誰かいると思ってたんやけど、 どこ歩いても全然気配が近づかないから勘違いかと思ってたで」 「こいつは、私たちに見つからないようにこっそりと隠れながら様子を窺っていたのよ。 運がいいのか勘がいいのか知らないけど、ようやく尻尾を出したわね」 紫穂の頭の中に散っていた冷静な部分が総動員される。 (……勘? 今、この子は勘って言ったの? だとしたら……) まだ、シャナたちは紫穂の能力には気付いていない。 紫穂の能力を知った上で詰問しているのだとしたら、逃げ場などどこにもなかったが、 そうでないなら打つ手はある。 「隠れていたことは謝るわ。でも、仕方がなかったの! 私には、こんな島で一人で生き抜く力なんてないから、誰が信頼できるのかを知りたかったのよ! 周りは知らない人ばかりなんだから、警戒するのは当たり前でしょ!?」 感情的に訴えながら、少々演技が臭いかもしれないわね、と心中で紫穂は呟く。 だが、一応これで筋は通るはず。 人間なら、多かれ少なかれ誰もが持つ弱さ、それを盾に訴えれば、 否定する材料などありはしないだろう。紫穂のように、相手の心の中を見通せない限りは。 実際、シャナもこの点を深く追求するつもりはなかったらしく、すぐに次の話に移り変わる。 「そしてもう一つ。これは……、もしもおまえの文化圏で当たり前なのだとしたら謝るけど」 シャナは極僅かに声のトーンを落として、 「そんな格好をした胡散臭い人間なんて、そう簡単に信じられるわけないじゃない」 はっきりと告げた。 瞬間、紫穂の中の張り裂けそうな緊張感は完全に吹き飛び、代わりに猛烈な羞恥心がこみ上げた。 誰かにこの格好を見られたら、不審に思われることくらい分かっていた。 覚悟もしていた。 が、先ほどから続いていた緊迫した雰囲気を乗り切るために、 用意していた覚悟は頭から抜けてしまっていたのである。 改めて自分の格好を意識してしまった紫穂は、恥ずかしさと微かな惨めさで胸が一杯になる。 「シャナ、そうやって切り捨てるのは良くないで? あれや、この子はきっとクノイチなんや。だから目立たんようにこんな真っ黒な格好を――」 「違うわよ!」 頭の中がぐちゃぐちゃになった紫穂はやけくそになってツッコミを入れた。 小太郎はフォローのつもりだったのだろうが、どう考えても追い討ちにしかなっていない。 考えることを放棄し始めた紫穂の脳が、論理の迷路をショートカットしろと命令してきて、 彼女は呆気なくその命令に屈してしまう。 どうせこの格好になった経緯を説明する必要があったのだ。 感情のままに、全部ぶちまけてしまえばいい。 紫穂はそう結論づけて、叫んだ。心のどこかにあったブレーキなんて、殆ど壊れている。 「私だって好きでこんな格好しているわけじゃないわ! 神社にいた時に男の子に襲われて、バベルの制服があっという間にバラバラにされたから仕方なく着てるの!」 一息で叫びきり、息が荒くなる。 ブレーキが壊れた少女は気が付かない。 自分が赤信号を無視して走ってしまっていたことに。 そして、事故が目前に迫っていることに。 「服が、バラバラやって? ……なぁ、その男の子っちゅうのは赤髪で眼鏡を」 「――っ!?」 小太郎の言葉は暴走していた紫穂の心に、これ以上ないくらい綺麗に滑り込んだ。 カウンターを決められた紫穂は更に動揺を重ねてしまい、 「ネギに、会ったんやな」 それを見逃さない小太郎ではなかった。 紫穂の口から明確な回答は告げられていないというのに、 すでに小太郎の頭の中では件の人物の像が固定されてしまっている。 「はは、ついに手がかり掴んだわ! 間違いないで! 裸にひん剥くのはあいつの得意技やからな!」 「…………」 「ん? どないしたシャナ? 何で少しずつ後退りしとるんや?」 「気にしないで。例えおまえの交友関係に奇人変人がいたとしても……、 私のおまえに対する評価が緩やかに下降するだけだから」 「うわ、何やその言い方は……。いや、ネギはええやつやで? なぜか、しょっちゅう女の裸に出くわすのが難点やけど」 「……とりあえずその話は置いておく。で、喜んでるところに水を差すけど、少し落ち着きなさい小太郎。 さっきのそいつの話聞いていなかったの?」 シャナは一呼吸置いて、 「そいつ、そのネギかもしれないやつに襲われたって言ったじゃない」 「……あ」 風船の空気が一気に抜けるようだった。 喜びから一転、誰が見ても困惑していると分かる表情を浮かべ、小太郎は紫穂のほうへと顔を向ける。 眼光を更に鋭くさせたシャナもそれに続いた。 シャナは小太郎のことを信用している、その小太郎の仲間であるネギと紫穂が戦闘を行ったのであれば、 小太郎とシャナにとって紫穂は敵、少なくとも気を許せない相手だということになる。 味方の敵が味方であることなど、極まれなケースであるからだ。 不信感をいっそう濃くしたシャナは、視線で紫穂を突き刺し、 小太郎もまた、迷いを抱えながらも紫穂に対する警戒心を徐々に引き揚げていく。 無論、それにさらされた紫穂が平静を保てるわけがない。 無理矢理体内に氷を詰め込まれたように、中から全身が凍りついていく感覚に苛まれる。 (まさか、あんな一言でこうも状況が悪くなるなんて……!) 迂闊だった。 神社に残されていた支給品や病院の外壁から読み取った情報を使えば全てうまくいくはずだった。 だが、その情報には大きな落とし穴があったのだ。 物から読み取った情報には、ネギが小太郎について、小太郎がネギについて言及する場面が一切なかったのである。 もしもネギと小太郎、そのどちらか一人からでも直接読み取っていれば、この事態は避けられたはずだ。 状況は最悪。 小太郎とネギは信頼しあう関係、先の小太郎の様子からしてそこに疑いの余地はない。 見ず知らずの人間である自分と、友人であるネギの存在を秤にかけたとき、小太郎の心がどちらに傾くのかなど考えるまでもない。 ネギが全面的に悪いと吹聴したところで、果たして目の前の二人が信じてくれるのか。 かといって、薫のように空が飛べるわけではなく、葵のように瞬間移動することもできない自分が、 小太郎とシャナから逃げ出すことは不可能だろう。 (どうすれば、どうすればいいの――?) 心中で必死に足掻き、あらゆる打開策を模索し検討する。 可能性は時間と共に吹き飛ばされたようになくなり、結局のところ彼女の中で最後に残ったのは、 絶対の信頼を寄せる自身の能力、サイコメトリーだった。 混乱する頭は、暗闇の中を手探りで進むように、 サイコメトリーで得た情報を総当りで検索し始める。 ネギ、コナン、リリス、首輪、競争、18時、タワー……、 (!? これなら……いける、かしら?) 閃いた。 絶体絶命の状況を切り抜ける、一筋の道を。 そうだ、もともとこの手はどこかで使おうと準備していたはずだったのだ。 ただその手を仕掛ける対象が、小太郎という少々厄介な相手だっただけの話。 紫穂は残された勇気を掻き集めて、努めて気丈に、堂々と話す。 「そう、私は確かにネギっていう子に会ったわ。 彼ね、江戸川コナンっていう男の子と一緒にこの殺し合いに乗っていたみたいよ」 「!? 出鱈目言うな! あいつがそないなことするわけあるか!」 「嘘じゃないわ。ネギ君は他の参加者とどちらがより多くの首輪を 集められるかっていう競争をしていたの。それで私は襲われたのよ」 「他の参加者って誰?」 「リリスよ」 小太郎とシャナは絶句する。 対する紫穂は二人の表情を見て、ことがうまく運んだようねと満足し、重圧感から僅かに解放される。 首輪集め。主催者側の介入。 この突拍子もない、しかし絶対にないとは否定しきれない大きな事実は、 シャナと小太郎の注意を逸らすのに充分な働きをした。 「きっと、殺し合い進行の円滑化のためにジェダが送り込んだんでしょうね。 私が見たネギ君は明らかにリリスの手下として動いていたわ」 「……嘘や……」 ショックのあまり半ば放心しかけた小太郎の横で、シャナは思考を巡らせ、紫穂の言ったことを吟味する。 (嘘をつくにしてはやりかたが大胆すぎる。ジェダが刺客を送り込むのもありえない話じゃないし、 このことに関しては信憑性が高いと見ていい。小太郎もそう考えているから、 この話を信じて落ち込んでいるんだろうし。それに、リリスがここにいるということはある意味で――) 「――神社、やったな……」 思考の最中のことだった。 シャナは右手に持ったマスターソードを手首の捻りで大回りに一回転させ、切っ先をある一点に突きつけた。 剣先にあるのは、シャナに背を向け、ふらりと歩き出した――小太郎の姿。 切っ先の位置がピタリと定まり、それに呼応するように小太郎の動きも止まる。 「どこに行く気? 犬上、小太郎」 数時間の間に生まれていた親しみを、一切殺した声が響いた。 氷塊のような言葉が刺さり、小太郎はシャナのほうへとゆっくり向き直る。 「あいつは……、ネギは俺のライバルや。だから、あいつがもし間違ったことしとるんなら、それを止めるのは俺の役目なんや!」 「だから何? 行かせると思っているの? まだ病室にいるあいつの意識は戻らないのに、一人で出て行く気? おまえが助けてって言ったから、私はあの女を助けた。だから、おまえにはあいつが目覚めるまで看ているっていう責任がある。 それを放棄して出て行くなんて身勝手、絶対許さない」 「……あの子なら、もう目が覚めてるわよ」 閉塞した空気に穴を空けたのは紫穂だ。 睨みあっていた小太郎とシャナが顔だけを紫穂のほうへと向ける。 「とりあえず病室に戻りましょう。そこで、私が知っていることを話すから。 この病院で何があったのかもね」 「……おまえの言っていることはひとまず信じることにする。けど、私たちに情報を話して、その見返りに何を求めているの?」 「さっきも言ったでしょう? 私は一人で生きていけないから、頼れる仲間が欲しいだけよ……」 告げ終えて、紫穂は二人を促すように率先して病院のほうへと歩き始める。 (ネギ君たちをみんなで探そうっていう流れになったら面倒ね……。いや、この際仕方がないのかな。 ネギ君に会ったら、あのときは変なカードのせいで仕方なく襲ったの、とでも言えば切り抜けられるだろうし) シャナと小太郎がついてくることを耳だけで確認した紫穂は、誰にも見せないように深い溜息をつき、うまくいかない現状に苛立つ。 思い描いた青写真の中の自分は、今頃シャナと小太郎の意識をうまく誘導して、忠実な手駒としていたはずだった。 なのに、今のこの状態はいったい何なのか。 当初の計画は原型を留めず、二人にペースを乱され、あまつさえ自分が敵じゃないと弁明するだけで手一杯。 気に入らない。自分がこの場を支配できないことがひどく気に入らない。 そして。 行き着く先に何があるのか、これからどうなるのかを成り行きに任せてしまうのが、いたく不安で、歯痒い。 * * * 後編へ
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対応機種: Windows-PC、プレイステーション3 サポート言語: 日本語、英語、ドイツ語、フランス語(同時サービス開始予定) 対応ボイス: 英語のみ(の予定) ジャンル: MMORPG 発売日: 2010年予定 価格: パッケージ価格、プレイ料金ともに未定 / ̄ ̄\ / ヽ_ .\ (●)(● ) | ____ (__人__) | / \ l` ⌒´ | /─ ─ \ . { | / (●) (●) \ { / | (__人__) | ヽ ノ、 \ ` ⌒´ ,/ / |/\/ l ^ヽ /7 l─、 | | | | |l | |
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FF14
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ニア【FF14葬式会場とは?】 生前から致命的な欠陥を指摘されながらも多くの期待を一身に背負って生まれたが瞬時に爆死した 「FinalFantasyXIV」の冥福を祈るためにネ実に作られたスレッドである。 参列者 スレ住人「参列者」の層はさまざまであり、懸命に生きようと足掻く14ちゃんを見守る者、14ちゃん支援団体に騙された者、ただのウォッチャーなどで構成される。 住人に大方共通される意識は「14ちゃん支援団体」所謂信者、社員の無様さ、滑稽さをネタにすることにあり、14ちゃんに対しては客観的な評価を口にする。 アンチ 葬式会場にアンチは存在しない。 アンチとは「14ちゃんや自分、社員達を諸手でマンセーせず悪くいう存在」を信者が一括りにして作り出した仮想の敵である。 故に反論、煽りにアンチという語句を使いたがるのは大概は信者である。 434 :既にその名前は使われています :2012/06/06(水) 21 29 40.60 ID GBDHdulH アンチなんか元々いねーよな いるのは珍獣信者監視員とCE被害者の会くらいか つーか失敗作のアンチって…モノは言いようだな… 「アンチ」の発言を許さないのは公式フォーラムでも同じであり、批判を口にした数々のプレイヤー達が社員に粛清された。中にはレガシー権利やアカウントを剥奪された者もいるとか。 →吉田Pに粛正された勇者